日常生活

【カナダ移住】謙遜して失敗!一呼吸おいてリアクションすることを心掛けている話

こんにちは!

カナダ人夫との国際結婚を機に、カナダ東部の田舎町に移住しました。

カナダの暮らしの中で、自分が日本人だなぁと感じる瞬間があります。それは『想定よりも良いことが起こった時』と『人に褒められた時』。

あなたもこういう時に激しく謙遜してしまって、現地の人に不思議な表情をされた経験はありませんか?

今日は、カナダ暮らしで『日本人的なNo』を発してしまったために、良くない結果になってしまった体験談をご紹介します。対処法もご紹介しますので、ぜひ参考にして下さいね^^

 

カナダ移住して『日本人的な謙遜のNo』で失敗した話2つ

①MarketplaceでiPhoneを売った失敗談

カナダに引っ越してきてまもない頃、Marketplaceを使って日本から持ってきた古いiPhoneを売った時のお話です。

Marketplaceというのは、個人同士で中古品の売り買いができるFacebookの機能のひとつ。日本のメルカリのような存在です。

私が売ったiPhoneは、

  • バッテリーが使い物にならない
  • 日本の携帯会社にロックされている(カナダでは使えない)

という状態の悪いもの。

『捨てるよりマシか』と思い20ドルの値段をつけたところ、買いたい人が殺到。

最初にコンタクトを取ってきた『パーツとして解体して使いたい』というおじさんに売ることに決めました。

受け渡し当日、現金を受け取り、あっさりと売買終了。

無事にスマホが売れたし、散歩にでも出かけるかと歩き出したその時…。おじさんが私を追いかけてきたのが見えました。

こんな状態の悪いiPhoneを売り付けてと怒られるのかと構えた瞬間!

おじさん『やっぱり20ドルは安すぎると思うんだ!もう10ドル受け取ってくれ!』

そう言われた瞬間、

いったん断る→いやいや受け取ってくれ→そこまで言うなら(お金を受け取る)

という流れが無意識のうちに脳裏をよぎりました。とても自然に。日本では良くある展開ですよね。

ところが。

とっさに『No, no, no!』と返した瞬間、おじさんは『Oh! OK!』と言って差し出した10ドルを引っ込めて帰ってしまいました。

あっという間の出来事です。

え、私が想定していた押し合いへし合いのやりとりは…? 10ドルもらい損ねた私は、その後、夫に『カナダではNoはNoでしかない』とひどく怒られることになったのでした。

日本のような『建前でいったん断る』というやりとりは、カナダでは通用しないのだと痛感した出来事でした。

 

②褒められて全力で否定してしまった失敗談

私が『自分は日本人だなぁ』と感じるのは、人から褒められた時です。

褒められて嬉しいのに『No, nonono!』と全力で否定した後に、『たしかにこれは良いかもしれないけど、こういうところがダメでね…!』と否定文を続けてしまうのです。

親戚一同が集まるクリスマスのイベントで、義理の母が私を褒めてくれたのに思いっきり謙遜してしまい、微妙な空気が流れてしまったことがあります。

カナダでは人前で家族を褒めるのは普通のこと。

クッキーが上手に焼ける、お裁縫が上手、すごく些細なことでも躊躇せずに褒めるのが一般的です。『うちの愚妻が』『うちの娘は何もできないの』なんてフレーズは絶対に出てきません。

日本育ちの私は人前で褒められると照れくささというか…いたたまれなさを強く感じます。

けれどもカナダで生きていく以上、この謙遜の『No』は変な誤解を与えてしまうことが多いと感じています。

 

本音と建前はいらない?無意識に『No』と言う前に一呼吸

カナダに移住して学んだこと。

それは『NoはNoである』ということです。

  • 10ドル多く支払うと言われたのに『No』と断った→『お金はいらない』ということ
  • せっかく褒められたのに『No』と謙遜した→『自分の価値を否定している』ということ

文字にしてみるとすごく当たり前のことのようですが、実際にやってみると難しいのです。

日本の『本音と建前』文化で生きてきた私は、『Noは時にYesである』という姿勢が身についています。

妙な誤解やトラブルを避けるため、対処法として『一呼吸おいて反応をする』ように心掛けてるようになりました。

もちろんカナダでも本音と建前を使い分けることはありますし、日本のように『Yes』なのに『No』という場面だってあります。

ただ、カナダでは『相手を傷付けないために(相手を尊重するために)』本音と建前が使い分けられることが多いです。

日本のように『謙遜するため』であったり『自分の本意を隠しつつ相手が空気を読んでくれることに期待して』であったり、そういう風に本音と建前を使い分けることはほとんどありません(もちろん人によりますが)。

まとめるとこんな感じ。

  • 日本では、自分のために本音と建前を使い分ける
  • カナダでは、相手のために本音と建前を使い分ける

こんな違いがあるのではないかなと、3年間のカナダ暮らしを通して気付きました。なので、ズケズケとなんでもストレートに言っていいという訳ではありませんよ^^

日本風の本音と建前は通用しないと理解し、きちんと自分の意思を表現できる訓練をしていく必要があると感じています。

 

まとめに

カナダ移住3年目、少しずつ自分の気持ちをストレートに表現することに慣れてきた気がしています。

とはいえ急に想定外のことが起きると、これまで染み付いた習慣が出てきてしまうのも事実。

無意識の反応を直すのは本当に難しいことなので、とにかく『焦って反応しない』『一呼吸おいてリアクションする』ということを普段の生活の中で心掛けています。

私の失敗談があなたのお役に立てれば嬉しいです^^